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生活を楽しむ人は循環器病にかかりにくい

2009年11月16日
◆アクティブでポジティブな男性は良い結果
厚生労働省の研究班は、「自分は生活を楽しんでいる」と考える男性ほど、心筋梗塞
などの循環器病になったり、循環器病が原因で死亡したりするリスクが低くなるとする
調査結果を発表しました。
この調査結果によると、こうした人はスポーツなどを行って
健康的な生活を送っていることに加え、困難な出来事にも前向きに対処できるために
ストレスを感じにくいなど、心理的な作用も影響していると考えられるそうです。

研究班によると、循環器疾患や癌疾患の既往歴のない全国の40~69歳の
男女8万8,175人を対象として、約12年間の追跡調査を行ったところ、3,523人に循環
器疾患の発症が確認されたそうです。


◆循環器病との関係は?
調査開始時点で「自分の生活を楽しんでいるか?」という問いに、高・中・低の3段階
で答えてもらい、3グループに分けて循環器病リスクとの関連を調べたところ、男性で
は、生活を楽しんでいる意識が高いグループに比べ、中程度のグループの発症リスク
は1.2倍、低いグループでは1.23倍でした。
病気の種類別にみると、脳卒中では1.22倍、
虚血性心疾患では1.28倍でした。

次に、循環器疾患による死亡との関係を調べたところ、追跡期間中に全体で1,860人
の死亡が確認され、男性で楽しんでいる意識が高いグループと比べて低いグループ
のリスクは1.61倍も高く、脳卒中については1.75倍、虚血性心疾患については1.91倍
高いという結果となりました。


◆男性と女性では異なる結果
生活を楽しんでいる意識の高いグループでは、運動習慣のある人の割合が高く、
喫煙者の割合が低いなど、健康的な生活習慣を維持している人が多い傾向が見られ
ました。
心理的にポジティブな状態にある人は、困難な出来事に出会っても「なんとか
できる」と前向きな考え方ができ、ストレスとなってしまった出来事にうまく対処できる
ため、心身への悪影響につながらないのではないか、と考えられているようです。

ただし、今回の調査では、女性についてはこうした意識とリスクの関連はみられない
ようです。
これは、もともと男性よりもストレスに強いことなどが関係している可能性が
あると考えられています。
「ストレスに対する対処法」や「自覚されたストレスが心身に
与える影響」が男女間で異なることもわかっており、男女差に関するメカニズムの解明
が待たれます。


(出島労務管理事務所便り平成21年11月15日号より)


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