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育児・介護休業法改正案のポイント

2009年07月31日
◆平成22年4月の施行予定
3歳未満の子どもを持つ従業員に対する「短時間勤務制度」の導入を企業に義務付けるこ
とや、父母がともに育児休業を取得する場合、1歳2カ月までの間に1年間育児休業を取
得可能とする「パパ・ママ育休プラス」の創設などを盛り込んだ育児・介護休業法の改正案
が閣議決定されました。
国会審議が順調に進めば、来年4月施行の予定です。


◆改正案のポイント
(1)子育て期間中の働き方の見直し
・3歳までの子を養育する労働者について、短時間勤務制度(1日6時間)を設けることを
事業主の義務とし、労働者からの請求があったときの所定外労働の免除を制度化する。

・子の看護休暇制度を拡充する(小学校就学前の子が1人であれば年5日、2人以上であ
れば年10日)。


(2)父親も子育てができる働き方の実現
・父母がともに育児休業を取得する場合、1歳2カ月(現行1歳)までの間に、1年間育児
休業を取得可能とする。

・父親が出産後8週間以内に育児休業を取得した後に復帰した場合、再度育児休業を
取得可能とする。

・配偶者が専業主婦(夫)であれば育児休業の取得不可とすることができる制度を廃止
する。


(3)仕事と介護の両立支援
・介護のための短期の休暇制度を創設する(要介護状態の対象家族が1人であれば
年5日、2人以上であれば年10日)。


(4)実効性の確保
・苦情処理・紛争解決の援助および調停の仕組みを創設する。

・勧告に従わない場合の公表制度、および報告を求めた場合に報告をせず、または
虚偽の報告をした者に対する過料を創設する。


◆仕事と家庭の両立に向けて
上記内容は、いずれも企業の取組み強化を迫るものとなっています。
しかし、制度は整っ
たとしても、現実は利用しにくい雰囲気が、育休取得が進まない原因となっており、中小
企業では、仕事と家庭を両立させ、育児休業を取得するには難しい状況であると言われて
います。
改正法が成立しても、両立支援が実効性あるものになるかどうかは、職場の意識
改革を進めて育児休業を利用しやすい職場環境を作れるか、そして何よりも経営者の
取組みがカギとなるでしょう。


(出島労務管理事務所便り平成21年6月15日号より)

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